コロナ緊急事態宣言で、ご家族と会えないご高齢者に寄り添うためのコミュニケーションロボットを重点供給

新型コロナウイルスによる政府の全国緊急事態宣言を受け、ゴールデンウィークに里帰りを中止したり、高齢者施設への家族の出入りを制限するなど、高齢者が精神的に孤立する状況が発生。その状況を解消すべく、高齢者向けコミュニケーションロボットを企画・製造・販売する、トレンドマスター株式会社（代表取締役　中田敦/以下、トレンドマスター）は、高齢者への心理面の改善効果が確認された自社のコミュニケーションロボットを、福祉用具流通各社と共同で、重点供給を行うと発表した。

重点供給期間は、２０２０年５月から７月の３か月間で、重点供給商品は、なでなでねこちゃんDXシリーズ（後記の商品概要１）、こんにちは赤ちゃんシリーズ（後記の商品概要２）、なでなでワンちゃん秋田犬などを設定し、福祉用具流通各社と協働で重点的に情報を届ける事で、高齢者の手元に、自社のコミュニケーションロボットを効率的に届けられるよう、協力体制を構築した。

高齢者に対するコロナウイルス感染を懸念し、感染防止に努める事は非常に重要ではあるが、一方で、感染していない多くの高齢者の、心理面の低下が懸念される事も事実である。そこで、多くの高齢者に、今までにない孤独な状況を緩和する事を目的に置いたものが今回の重点供給だ。

昨年2019年のゴールデンウィークの過ごし方アンケートでは、家族と過ごす６７％　実家に帰省する２２％となっているが、今年2020年の場合、新型コロナウイルスによる全国緊急事態宣言や不要不急のが外出を控えるなど強い自粛要請もあり、また、高齢者への感染の懸念から、ゴールデンウイークに実家に里帰りする事を断念する家庭が多い。また、高齢者施設に入所する家族との面接も、施設によっては強い自粛が求められるケースもあり、高齢者と家族との間に距離が生まれる事が予想される。地域の高齢者の近くで対応する介護福祉士の方々も、高齢者への感染リスクを軽減する事に重点を置いた活動を余儀なくされ、高齢者の心理面のケアーに関して手薄にならざる負えない。結果的にこの時期、多くの高齢者が今までにない孤独を感じ、認知症発祥のリスクも拡大する懸念が浮上する。今回の施策は、それらを平行に解決するための製造販売と顧客との連携体制だと言える。

福祉用具流通各社の重点供給を促進する協力体制の例としては、福祉用具流通大手・株式会社ケアマックスコーポレーションでは、「介援隊NEWS　4月18号」で、「巣ごもり対策に！おうちの時間を楽しく過ごそう。おすすめ！室内グッズ」として、なでなでねこちゃんDX3シリーズと、こんにちは赤ちゃんシリーズを重点供給アイテムとしてチラシ掲載し、全得意先に情報を伝達する活動を決めた。

また、福祉用具流通大手・株式会社フォーライフメディカルでは、母の日に照準を絞り、高齢者を抱える娘世代に、焦点を絞った方向を打ち出した。具体的には、全国の高齢者福祉用品販売店と取引先である卸流通すべてに対し、4月21日時点に情報を発信する。これは、曽於祖母・祖母・母・娘における家族4世代を跨いだ、感謝と思いやりの伝達であり、心温まるプレゼント促進内容になっている。

今回対象となるコミュニケーションロボットの事例を2点。

まず「なでなでねこちゃんDXシリーズ」は、優良な福祉製品基準である「かわさき基準（KIS2015）」に認証され、以下のコメントを得ている。

「本製品は、利用者への活動促進や癒しの効果によって認知症の方への心理的な安定に寄与する事が高く評価されています。モニターの評価では、認知症が中～軽度の方への癒しやコミュニケーションの促進効果が確認できました。よって、かわさき基準の理念である「人格・尊厳の尊重」「活動能力の活性化」「ノーマライゼーション」への適応が高く評価され、認証に値すると考えます。」

もう一つの例として「こんにちは赤ちゃんシリーズ」は、テクノエイド協会の2018年の介護ロボット等モニター調査事業　事業実績報告において、以下のコメントを得ている。

「こんにちは赤ちゃん」は身の回りに置くことで生活はポジティブになり、ロボットの世話をすることで「役割」や「役立ち感」を実感でき、生活する意欲が高まる可能性がある。また、社会の一員であるという連帯感や協調性等にも良い影響を及ぼすことが期待できる。」としている。